店舗運営をされる方にとって、自店の各スペースはどのような場所かというのは常に考えておかなければなりません。
せっかく効果的な販促物やキャンペーンを行っても、それを告知する場所が適切でなければなんの意味もありません。
今回は各スペースごとの有効的な活用方法や、そこに貼り出すべきポップやチラシの内容をご説明させていただきます。
各場所の役割を知る
まず始めに、自店の店舗スペースの役割を知るところから始めましょう。
その気になればもっと細分化できますが、基本的な各場所の役割とは以下の3種類です。
店内スペースの役割
- 入店導線
- 店内導線
- 退店導線
自店の告知や案内場所は全て上記の3つに当てはめることができます。
例えば店内の配置がこのような飲食店だったとしましょう。
この場合における入店導線、店内導線、退店導線とは以下の通りです。
では次に各スペースごとに、どのような販促物や告知物を配置するべきかご紹介します。
ちなみに、これから店舗開設をされる方はこれら3つの役割を意識した上で、店内の図面を描くと一層良いかと思います。
入店導線
お客様が入ってくる導線のことです。
ここには現在開催中のキャンペーンや割引の情報などがあると良いでしょう。
店舗の外回りも入店導線といえますので、店舗外回りにはひと目でわかるキャンペーンや割引中の情報を掲示します。
ここで大切なのは”ひと目でわかるデザインの掲示物を出す”といった点。
入店導線に出すツールは通る人が歩きながらでも視認できるデザインにするべきです。
よく見る例でいうと、「ランチタイムご飯無料!」というのぼりなんかがこれにあたります。
ランチタイム中はご飯が無料になるということに興味を持たせ、立ち止まった人にその割引の詳細のわかるポップや建て看板があると尚良いです。
入店導線ポイント
- お客様を呼び込む場所
- 滞在時間が短い場所
店内導線
店内導線はお客様が入店し、用を終えるまでに滞在するスペースのことです。
滞在時間が長いというのが最大の特徴なので、少々凝ったデザインの告知物や商品紹介があっても問題ありません。
ただし、先ほどの例でいう”ご飯無料”の案内はここでは行いません。
入店してくるお客様はご飯が無料だということを理解して入店してきているため、無駄な告知物は出さず、客単価を上げるためのポップやチラシを掲示します。
ラーメン店であればトッピング、美容院であれば有料オプションのトリートメントなどといったジャンルの販促物です。
店内導線ポイント
- 客単価を上げる場所
- 滞在時間が長い場所
退店導線
こちらはお客様が帰っていく導線、つまり再来店を促進する場所といえます。
ここが店舗スペースの中で一番重要、最も注力すべき場所です。
再来店の頻度は業種によって様々ですが、次回もう一度来たくなるようなキャンペーンや新商品の案内をするのがベターです。
退店導線にも入店導線と同じ掲示物が貼られているお店もたくさんありますが正直なところ紙のムダです。
むしろ、効果的な掲示物が出せないのであれば貼らない方がマシです。
最重要なスペースなのにも関わらずほとんどの店舗で一番疎かになるケースが多いので、一度自店の店舗を確認してみて下さい。
また、こちらも滞在時間が短い場所になるので、「毎週水曜日は5%オフ!」などといったわかりやすいデザインのものが良いでしょう。
出口の手すり付近にそのようなチラシを貼ったり、レジにチラシを置いておくだけでも良いんですよ。
退店導線ポイント
- 再来店を促がす場所
- 滞在時間が短い場所
注意したい点
各スペースの役割分担を終えたら、そこにどのような販促物を置くのか早速考えてみましょう。
ですが、冒頭でもご紹介したように、適切なところに適切な内容のものを掲示しなければなんの意味もありません。
掲示する前に、これからご紹介する注意点も理解しておきましょう。
情報はできるだけ少なく
どれもこれもアピールしたくなるお気持ちはわかりますが、情報は少なければ少ないほど認知されやすくなります。
人の脳は意外と単純で、情報が多すぎると全ての情報をシャットアウトしてしまう傾向にあります。
あまりに告知する内容が多くなってしまうと、どれもこれもぼんやりしてしまい、結果的にはどれも効果が無かったという事態になりかねないので、できるだけ情報は一本化しましょう。
例えばある割引キャンペーンとして、【水曜日はレディースデイ!】というものを設けたのであれば、しっかりと当該日に女性の来店客数が伸びてから次のキャンペーンに着手すべきです。
認知、刷り込みされてから次の手を考えるというのが重要です。
ターゲットは明確に
できるだけ多くの人に刺さるキャンペーンやイベントを行いたいところですが、ここにも落とし穴があります。
こちらも先ほど同様、ターゲットがぼんやりとしていると効果があまり期待できません。
例えば先ほどの【水曜日はレディースデイ!】というキャンペーンを発足するのにしても、最も取り込みたい客層をさらに絞込み、【いつもご来店していただいている主婦の方に朗報!水曜日はレディースデイ!】とするべきです。
一見すると、学生の女性を無下にしているようにも思えますが、実際のところはこのようにターゲットを”明確にした方が成果が出やすい”というのは統計上の数値として証明されています。
今いる顧客に「これって私のことを言っているんだ!」と思わせることが大事です。
まとめ
今回は店舗スペースに関する販売促進や集客方法をご提案しました。
まとめ
- どんなお客様が見るのか
- どのような状態のお客様が見るのか
- 狙いはなんなのか
店舗運営ではこのような要点を常に念頭においてお客様に情報配信する必要があります。
皆様の店舗も是非確認してみて下さい。
本日も一読ありがとうございました!