当初は完璧なライフプランを立てて夢のマイホームを購入した方でも、いざローン生活が始まってみると想像以上に過酷な生活を強いられている方は多いです。
そもそも住宅ローンが組めるということは、少なくとも当初は充分暮らしていけると計算した上でローンを組んだはずですし、ローン会社も審査の際にそう判断したはずです。
ですが人生何が起こるかわかりません。
今回は住宅ローンを組んでローンが払えない方はどうするべきなのかをご紹介します。
住宅ローンが払えない!
当初は完璧な返済プランを立てて住宅を購入した人でも、なぜ後々ローン返済に苦しむこととなるのでしょうか。
リストラや解雇のように、勤め先が無くなってしまったがために住宅ローンの返済に苦しむケースが多いようですが、実際はそれだけではありません。
要するに、『収入が減る』か『支出が増えるか』のどちらかですが、圧倒的に多いのは後者。
”予定していなかった支出”というわけですね。
予定していなかった支出で最も多いのは新たなお子さんの誕生です。
もちろんめでたいことではあるのですが、お金のこととなると話は別。
人ひとり分の生活費がさらにかかるのは月々で考えても大きな出費ですし、そのお子さんが大きくなったら学習塾に通いたいと言うんですから尚更です。
その他にも病気やケガによる休職、車などの大きな生活必需品が壊れる可能性も考えなくてはなりません。
住宅ローンが払えない時にやってはいけない事
ご紹介したように住宅ローンが払えなくなる理由は人によって様々です。
理由はどうであれ、払えないような経済状況になってしまったのであれば、何かしらの措置が必要なのは言うまでもありません。
ですが、現状を打破するためにとった行動が事態をさらに悪化させてしまうこともあります。
まず始めに、住宅ローンの返済ができなくなった時に、絶対にやってはいけない行動をご紹介します。
借金をする
借金をする動機やキッカケで最も多いのは、家賃や光熱費などといった生活費の補填です。
まさにそのような動機で、住宅ローンを払えない方がしてしまいがちなのが借金です。
ですが、住宅ローンが払えなくなっても借金をするのは絶対にやめましょう。
家賃のような感覚で住宅ローンを払っている方も多いですが、住宅ローンは家賃なんかじゃありません。
ただの“借金”です。
借金を返すために借金をする、そして気付けば残ったローンと合わせると借金数千万円…まさに絵に描いたような自転車操業で最終的には自己破産をしてしまうという方が多いです。
借金を返済するために借金をするのはなんの解決にもなっていません。
リスケ交渉
大体の人がローン返済に困った際、リスケ交渉を行います。
リスケ交渉とは、簡単に言うと利息だけ払って支払いを一旦待ってもらうという手段です。
金融機関に相談に行けば交渉に応じてくれることもありますが、これも先ほどの例と同様、何も解決になっていません。
元金が減らないのにも関わらず利息の数万円だけを支払い続けるのはその場しのぎでしかありません。
将来的に明確な収入があるなら別ですが、リスケを考える大半の方は“一旦待った”の手段でリスケ交渉を行います。
また金融機関によってはリスケ交渉を行うことで利息が跳ね上がるところもあるので、リスケ交渉を行うのも事態をさらに悪化させる原因となるでしょう。
住宅ローンが払えない際にとるべき行動
では最後に、住宅ローンが払えなくなった際にとるべき行動をご紹介します。
もちろん一概にコレを行えば全て解決するわけではありませんので、慎重な判断が必要ですが、原則としてこれから提案する行動は早ければ早いほど良いでしょう。
住宅ローンの借り換え
まずはこれを検討しましょう。
変動金利で住宅ローンを組んでいる方は金融機関が自動的に金利を調整してくれていると思いがちです。
確かに、過去に類を見ないほどの低金利傾向ですが、実際のところ金融機関はすでに住宅ローンを組んでいる人の金利はさほど下げてはくれません。
この住宅ローン低金利時代の恩恵をしっかりと受けたいのなら住宅ローンの借り換えを行う必要があります。
借り換えを行うだけで、総返済額が数十万円~数百万円減ることなんかザラで、総返済額が減るということは月々の返済が減るということにも捉えられます。
借り換えをうまく行ったことで、2万円も月々の返済が減った例もありますので、住宅ローンの借り換えは賢明な判断と言えるでしょう。
任意売却
それでも返済が厳しい場合は家を売るほかありません。
家を売る方法は大きく分けて二つあります。
ひとつは競売にかける方法、もうひとつは任意売却という方法です。
競売という売却方法はいわば叩き売り、相場の半値ほどでさっさと売られてしまいます。
任意売却ですと相場の8~9割で売れることが多いです。
どちらを選ぶのかは言うまでもありませんが、任意売却のデメリットとして、手続きに時間がかかってしまうという点が挙げられます。
決断は早い方が良いと冒頭でご紹介した理由はまさにこれで、決断時期を間違ってしまうと任意売却の手続きが完了するより先に生活が厳しくなって競売を選ばざるを得ないという事態になります。
金融機関によっては、任意売却という手段があることを知らせる前に、完済スピードのある競売をすすめてくるあくどい担当者もいるので注意が必要です。
自己破産の判断
任意売却を完了させてもローンが完済しないという方がほとんどでしょう。
そのような方は最終手段として自己破産も検討しなくてはなりません。
自己破産の判断基準も収入などによって様々ですが、様々な手を尽くしても数千万円借金が残ってしまうなど、よほどのことが無い限り自己破産は避けた方がよいでしょう。
自己破産は一見すると、“最後の踏み倒し手段”とも考えられますが、一度やってしまうと数十年間ローンが組めなくなってしまったり、現金預金が99万円以上あると差し押さえられてしまったりと、デメリットは挙げるとキリがありません。
できることなら交渉を繰り返して月に数千円から数万円ほどでも返済し続けた方が良いでしょう。
さいごに
住宅ローンは人生で最大の借金という方がほとんどです。
少しでも不穏な気配を感じたら、とにかく早めに行動することが大切です。
本日も一読ありがとうございました!