商品の売り込みの際に欠かせないクロージング。
基本的に買うものが決まっているお客さん以外は、絶対に自分から商品を購入しようとはしません。
要するに、こちら側が最後に背中を押してあげる必要があるのですが、クロージングにはどのようなワードをお使いでしょうか?
「よろしければお一ついかがですか?」
商品を売り込む際に一番よく耳にするワードですが、こんなクロージングをしているようではモノは売れません。
今回はクロージングのテクニックとさらにもう一段売上をアップさせるコツをご紹介します!
そもそもクロージングって?
そもそもクロージングとは、直訳すると「終わり」や「締めくくり」を意味します。
このような意味合いからか、ビジネス業界では顧客と契約を締結させることを表します。
先ほどもご紹介したように、いくら素晴らしい営業トークを行っても、基本的に顧客は自分から商品を買おうとはしません。
顧客自ら「買う!」なんて言ってくれることはごくわずかな例で、必ずといって良いほど最後に必ず背中を押してあげる必要があります。
クロージングこそが契約や商品購入の決め手になるわけです。
効果的なクロージング例
すなわちクロージングとは営業や商品売り込みのフィナーレとなる文言なわけですが、このクロージングを効果的に行うことで、さらに売上をアップさせることも可能です。
「買う」という選択をさせることはもちろん、うまくクロージングを行えば、場合によっては2つ3つ商品を購入してくれることもあります。
ではいくつか効果的なクロージングの例をご紹介します。
0か1かで悩ませるな!
冒頭でご紹介した一番一般的なクロージング文句。
「おひとついかがでしょうか?」
これは封印しましょう。
「おひとついかがですか?」という言葉は顧客を「購入する」「購入しない」で悩ませています。
0か1かで悩ませるのではなく、
「是非この機会に2個、いや3個いかがでしょうか!?」
といったクロージングに変えてみて下さい。
このように締めることで、顧客は「買わない」という選択肢が頭から消え、「いくつ買うか」で悩むようになります。
このクロージング方法の秀逸な部分は、たとえ2個も3個も買わない場合でも「いや1個でいいよ。」となる点です。
YES or YESのクロージング
どう答えたとしても「購入する」ようなクロージングも効果的です。
たとえば、「ご郵送しましょうか?」「ラッピングしましょうか?」といった文言などがこれにあたります。
一見2択の質問をしているように聞こえますが、実際は「はい」と答えようが「いいえ」と答えようが、「商品を購入する=YES」という答えにいきつきます。
人間は本能的に選択肢の中から物事を決定します。
ここでも先ほどの例と同様、そもそも「買わない」という選択肢を消してあげることがポイントです。
感情に訴えかける
これは業種によっては非常に効果的な例です。
例えば、ぬいぐるみを購入された方に「1匹じゃ可哀想なので是非もう1匹いかがですか?」といった具合です。
「買わない」という選択肢を消しつつ、あたかもぬいぐるみを生き物のように表現することで、感情にも訴えかけることができます。
他にも、「弟さんの分も是非買ってあげて下さい」なんてお声かけも良いでしょう。
人間は正当性を求める生き物です。
極端な言い方になりますが、「買わなければ悪だ」という罪悪感から逃げようとする人間の習性を利用します。
別の記事:【販売促進】『クロスセル』と『アップセル』で利益を最大化!
お隣さんも・・・
人は仲間外れを嫌う習性もあります。
すなわち「みんなが買っているから買わなければならない」という思考にさせます。
「先ほどあちらの方にも2個買っていただきましたよ」なんて言うと、「買わなければならない商品だ」という心理になるわけですね。
またそれに付随して「みんなも買ってるんだから安心だ」という思考にもなるのも、このクロージングが秀逸とされる点です。
この手法はレイトマジョリティという層に特に効果的なのですが、この話は今度にしましょう。
得するのではなく損する
売り込みたい商品が、値引き中であったりセール期間中などであれば、値引きをアピールするのではなく、あえて値上がりすることを強調しても良いかもしれません。
「今はキャンペーン中なのでこのお値段ですが、明日からは値上がりするんで損しますよ!」といった具合です。
人は得をするよりも損することを嫌う「損失回避の法則」というのをうまく利用しているクロージングだと言えます。
しかも損失回避の法則に加えて、「今日中に買わなければならない」という期限を設けることで、脳はプチパニック状態に陥り、正常な判断ができなくなります。
さいごに
いくつかテクニック論的なクロージングをご紹介しましたが、もちろん大前提としてその商品が魅力的である必要があるのは言うまでもありません。
「商品に興味を持ってくれるけど購入に至らない」というビジネスマンや店舗運営の参考になればと思います。
本日も一読ありがとうございます!