羽屋でございます!
『松竹梅の法則』をご存知でしょうか?
お寿司のコースなんかでよく例えられる類似した3種類の商品のことです。
よくあるお品書きなんかでいうと、
~本日のお品書き~
・松コース 5,000円
・竹コース 10,000円
・梅コース 15,000円
こんな例ですかね。
皆様なら初めて行ったお店でどのコースを注文しますか?
今回はこの松竹梅の心理をマーケティングに展開して売上をアップさせる方法をご紹介します!
圧倒的に注文数の多い”竹コース”
上記の3種類のコースがあった場合、圧倒的に注文数の多いのが竹コースです。
実際にこのような状況になって中間の価格設定のものを選んだという方も多いのではないでしょうか?
ここにも人間の心理が隠されていて、人は両極端な選択を回避する傾向にあります。
極端性回避の法則ともいうのですが、要するに
「一番安いコースはなんか味気なさそうだし、かといって一番高いコースで失敗してもなぁ」
といったような人間の心理が働き、その中間である竹コースが選ばれるという心理です。
実際の検証結果
松竹梅の法則は実際に検証され、結果としても顕著に反映されています。
約100人に対し、最初はAとBのいずれかを購入したいかを聞いたところ、半分ずつに回答が分かれた。
次にCを加えて3種類の選択肢を設けたら、A22%、B57%、C21%という割合になったという。
引用元:日本経済新聞
確率通りだと、各33%で推移するはずが、真ん中のグレードであるBの選択率が極端に高いことがわかります。
人間は無難な選択をする生き物だということですね。
2択→3択へ
このように、類似した商品の中なら真ん中のランクが一番売れるということがわかりました。
これをマーケティングや販売促進に取り入れます。
例えば、今あなたのお店で朝食セットが2種類あるとします。
【朝食セットA】
トースト、ゆで卵、ホットコーヒー
【朝食セットB】
トースト、ゆで卵、サラダ、ホットコーヒー
朝食セットBが、料金も高く、尚且つ利益率も高いセットだとすれば、この朝食セットBの注文数を伸ばしたいと考えるのは当然です。
このような状況下において、松竹梅の法則を取り入れると、
【朝食セットA】(松)
トースト、ゆで卵、ホットコーヒー
【朝食セットB】(竹)
トースト、ゆで卵、サラダ、ホットコーヒー
【朝食セットC】(梅)
トースト、ゆで卵、サラダ、ヨーグルト、ホットコーヒー
このようなメニュー構成になります。
3つの選択肢を提案することで、真ん中の注文数を上昇させるということですね。
松竹梅の法則がしっかりと適用されるのであれば、真ん中の朝食セットBが一番の注文数を推移するのは言うまでもありません。
無理やり梅を設定するのはダメ
「だったら今ある選択肢を無理やり3種類にしよう!」
というのは効果的ではありません。
例えば先ほどの例で、梅の設定を間違えてしまうと・・・
【朝食セットA】(松)
トースト、ゆで卵、ホットコーヒー
【朝食セットB】(竹)
トースト、ゆで卵、サラダ、ホットコーヒー
【朝食セットC】(梅)
トースト、ゆで卵、サラダ、ステーキ、ホットコーヒー
もはや三択になりません。
朝食でステーキを食べる方はいないので、事実上AとBの選択になり、松竹梅の法則が適用されていないと言えます。
このように、あまりに極端な設定は三種類の提案にはなっていないと言えるので注意が必要です。
さいごに
現在2つの選択肢で、価格の高い方の売れ行きが良くなければ、あえてもうワングレードアップした商品を取り入れてみてはいかがでしょうか?
真ん中の売上が飛躍的に上昇するかもしれません。
本日も一読ありがとうございました!