最近では日本でも若い方達を中心にファッション感覚でタトゥーが受け入れられるようになってきました。
しかしそれはごく少数の話で、日本では現在もタトゥーや刺青に関して歴史的にも文化的にも、まだまだマイナスのイメージがあります。
要するに、世間からするとマイナスイメージの方が圧倒的に強いからタトゥーは隠してくれということなのですが、そもそも何故タトゥーはこれほどまでにマイナスイメージが強いのでしょうか?
日本の文化における刺青
そもそも、日本における刺青の歴史は江戸時代に遡ります。
主に鳶(とび)職などの外で仕事をする方達は暑さや動きやすさなどからふんどし一枚で仕事をしていたそうです。
ですがいくら動きやすい、涼しいといっても裸であれば恥ずかしいのは当時から同じで、恥ずかしさを紛らわすために体に模様や記号などの刺青いれたことが始まりと言われています。
その後、外で仕事をする人にとって体に刺青を入れるのが当たり前のようになり、刺青が入っていない人には町や組合でお金を集めてでも刺青を入れさせたそうです。
刺青=犯罪者
その後、刺青の流行がピークに達したものの明治政府はこれを嫌い、刑罰の付加として体や額に刺青を入れる処罰を取り入れました。
この施策から刺青=犯罪歴のある者という印象が一気に強くなります。
第二次世界大戦の終戦後、そのような刑罰こそ無くなりましたが、現代でも未だに刺青に対する悪印象が強いのはこのためでしょう。
タトゥーは見せてイイんじゃない?
では欧米の文化を取り入れているタトゥーならOKなんじゃないの?と思われる方も多いかもしれませんがこれは間違った考え方だと私は思います。
刑罰で入れられるようなものと、他のもので区別がつくのはあくまでタトゥーの入っているこちら側の話で、世間や現代の日本からしてみればどちらも犯罪者が入れられるような体に落ちない墨が入っているということに変わりはありません。
また、日本は武士の時代や戦時中の文化から、母親から貰った自分の体に傷をつけることなんて愚の骨頂という風にも考えられていることも世間から敬遠される理由のひとつでしょう。
温泉やプールなどで露出禁止の理由
このような世間体が残っている以上、公共施設や公共の場での刺青やタトゥーの露出は禁止されていることがほとんどです。
実際に上記の文化や世間の印象も加味して考えてみてください。
刺青やタトゥーを露出していてマイナスイメージになることはあってもプラスイメージになることは何もないです。
見る人を威圧してしまうデザインなどもありますし、どこまでがOKでどこまでがアウトなのかという明確な線引きもできないため、全面露出禁止というわけです。
肌かくしーと
刺青やタトゥーを隠すのはシンプルに長袖Tシャツを着るか、サポーターを装着するしかありませんでしたが、今はこんなものもあります。
肌かくしーとというタトゥーやちょっとした傷跡を隠す超薄型のシートなのですが、水にも強く、なにより薄くてしっかりと隠れるのでタトゥーお断りのちょっとしたシーンに重宝しています。
やはりどうしても絆創膏とかだと不自然に見えますからね・・・(笑)
ワンポイント~大判サイズまで各サイズありますのでご自身にあったものをどうぞ。
タトゥーは隠そう
実際に私もタトゥーが入っていますが、大衆を相手にプラスに働いたことは何もありません。
自分で考えて納得のいくデザインや思いを込めて入れたので後悔はしていませんが、まだまだ世間の風当たりは厳しいものです。
その様な事実や文化がありながらも刺青やタトゥーを入れたのは自己責任ですので、最低限のマナーやルールは守るべきだと私は思います。
よくツイッターやブログで「タトゥーを見せたら何故ダメなんだ!差別だ!」という方もいますが、ダメなもんはダメなんですよ(笑)
タトゥーがダメとかそういう話じゃなくて、それが世間のルールなのですから。
参考
別の記事:背中一面のタトゥーは何時間で完成する?
別の記事:背中のタトゥーはどれくらい痛い?