ゴローズというアクセサリーブランドをご存知でしょうか?
ゴローズとは、その名の通り高橋吾郎氏が創立したアクセサリーブランドで、日本でのインディアンジュエリーの先駆けとなったブランドです。
高橋五郎氏は独学でレザーやシルバーの加工技術を習得し、1966年青山に小さなショップをオープン。
その後ショップを青山から現在の原宿へと移転し、現在も原宿の一店舗のみで営業しています。
芸能人の愛用者が多いのも人気の理由で、90年代前半には制作が間に合わないほどオーダーが殺到し、今も尚ファンが後を絶たない超人気ブランドです。
今回は人を引き寄せる高橋五郎氏の生き様や、ゴローズというアクセサリーブランドが何故これほどまでに人気なのかをご紹介していきます。
ゴローズ創立者高橋五郎氏
プロフィール
名前 高橋吾郎(ゴローさん)
生年月日 1939年6月29日年生まれ
日本人初のインディアン

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高橋五郎氏は青山にショップをオープン後、アメリカに渡り、現地のインディアンであるスー族より日本人で初めて「イエローイーグル」というインディアンネームを授かりました。
インディアンネームを授かるというのは、すなわちインディアンになるための儀式を受けたということになります。
その儀式というのが試練サンダンスの「ハンブレチヤ」です。
この儀式はとても過酷なもので、なんと4日間飲まず食わず、しかも眠る事も出来ず、さらにはドラムのリズムに合わせながら、大地を踏み鳴らしサンダンスの木の周りで踊り続けるというもの。
しかも最終日の4日目にはピアシングというイーグルの爪を胸の肉に通しヒモで引っかけ木に結び、それをなんと力を込めて外すのです。
全員が成し遂げれる事ではないこの儀式を無事乗り越え、高橋吾郎氏はスー族のメディスンマンから「イエローイーグル」というインディアンネームを授かり、日本人初のインディアンとなりました。
イエローイーグルの意味
イエローイーグルのイエローというのは”昇る太陽”だといわれています。
イーグルはスー族にとっての神聖な生き物”鷲”を表し、総じて東から来た鷲という由来だそうです。
ゴロー氏は日本人として初めてインディアンネームを授かったことを大変誇りを持っていました。
インディアンが作ったアクセサリーのことをインディアンジュエリーというのであれば、日本で唯一インディアンジュエリーを謳えるのは高橋五郎氏だけかもしれません。
アクセサリーを作ったキッカケ
高橋五郎氏がインディアンジュエリーを作り始めたきっかけはアリゾナで自身が作ったレザーのバッグやカービングベルトなどを「どこで買ったのか?」と聞いてきた男であるといわれています。
その人物はシルバー加工技術を持っており、お互いのアイテムの紹介から始まり、現地のネイティブ達が作る銀細工のやり方を教わるきっかけにもなったそうです。
そして、そこで初めて本場のインディアンジュエリーに触れる機会が出来、高橋吾郎氏にとってのシルバーアクセサリーの始まりにもなりました。
原宿にショップをオープン
帰国後は、ショップを青山から現在の原宿へと移転し、正統派インディアンジュエリーに高橋氏の独創的な感性が加味されて、更にパワーアップし洗練されたラインを創作し始めます。
そして90年代前半には、制作が間に合わないほどオーダーが殺到し、一躍シルバーアクセ界での名声は不動のものとなりました。
高橋五郎氏は革製品やシルバーアクセサリーを作ることに誇りを持っており、
「僕のつくった 物が人の手に渡り、その人が歩む人生を僕も一緒に旅をするんだ。素晴らしい事だ」
という名言を残しています。
現在は亡くなられた高橋吾郎氏ですが亡くなった当時、告別式には多くのゴローズファンが自身のアイテムを着用し参列したそうです。
また、長年にわたり「goro's」を愛用してきた金子賢は、「ゴローさんありがとう」と題した自身のブログで「まぎれもなくゴローズは日本を代表する世界一のアクセサリーブランドだと思います」とメッセージを掲載しました。
人気の秘訣その①芸能人御用達
人気に拍車をかけたのはやはり有名芸能人が軒並みゴローズを愛用してるからでしょう。
多くのファッションセレブをファンに持ち、 芸能人では木村拓哉、金子賢、三宅健、岩城晃一、土屋アンナなどが有名です。
メディアに出れば当然「あのかっこいいネックレスはなんだ!」となりますし、雑誌の取材なんかでゴローズ談が掲載されると瞬く間に注目が集まるのはもはや必然的でした。
人気の秘訣その②高橋五郎という人間
創立者の高橋五郎氏は人望の厚い方で、いつも回りにはたくさんの人たちが「ゴローさん」と言って集まりました。
私生活でも本当にかっこいい方で、バイクを乗る様や、ファッションセンス、そしてその生き様、もはやアイテムよりも高橋五郎という人間そのものに魅了されているという方も多いのではないでしょうか。
数々のエピソードを持ち、そのエピソードを発信する者がいて、その回りに人が集まる、そして集まった人たちはまた魅了され、「五郎さんの様に生きたい」「五郎さんの作ったものを着用したい」と人が人を呼ぶのです。
人気の秘訣その③希少性
人が人を呼び、そうして次第に生産が追い付かなくなるということは必然的に希少性が増すということです。
ですが、高橋五郎氏の手がけるゴローズというアクセサリーは「一点一点丁寧に、誤魔化さず、魂を込めて作る」ということをモットーにしているため、決して工場などでの大量生産はしません。
希少性が増したことから「盗作」や「偽物」、さらには転売を目的とした買占め行為が多発するという悲しい事案も残念ながら起こってしまいます。
ですからゴローズは今も尚、原宿の一店舗でお客様を見て、そのお客様に一番合ったアイテムをその場で提案し、実際に手に取り、購入してもらうといった唯一無二の営業方針なのです。
この希少性や、日本で唯一といっても過言ではない営業方針も人々を魅了する理由のひとつなのです。
人気の秘訣その④カスタマイズ
ゴローズの楽しみの一つにカスタマイズというのがあります。
フェザーの一点着けももちろんかっこいいのですが、愛用しているうちに別のアイテムにも魅力を感じ、次第にアイテムが増え、次はどんなカスタマイズをしようと考えるようになります。
一度買えばそれで終わりではなく、磨いてメンテナンスをしたり、経年のシルバー特有の劣化を楽しんだり、別のアイテムと組み合わせてみたり、購入後の楽しみもまた人気の秘訣なのです。
カスタマイズの方法は無限に存在しますし、同じアイテムを同じ数だけ所持している方がいたとしても劣化の仕方やほんのわずかな個体差があることから自分だけの唯一無二のアクセサリーとなるのです。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
原宿の店舗でゴローズを買えないという方はとにかく盗品や偽物にだけは気をつけて下さい。
別の記事でも書いていますが、まず間違いなく本物のゴローズはオークションなんかじゃ手に入りません。
【過去の記事】ゴローズに偽物が出回っている理由
実店舗以外でゴローズを手に入れたい方にはゴローズの目利きで有名なゴローズ委託店で購入されることをおすすめします。
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